電子式重錘形圧力計 E-DWT-H
主な機能
現在の最新校正器に期待される、以下の全ての機能を備えています。
確度と特長
- 1 年間の測定の不確かさは ± 0.02% rdg で、シングル Q-PRT のモデルでは 10% から 100% のレンジに、デュアル Q-PRT モデルでは 1% から 100% のレンジに適用できます。
- 小さなトルクでスムーズに動く加圧ポンプにより、最大 200 MPa の圧力を最小の作業量で発生できます。
- 微調整用のアジャスターにより分解能いっぱいの細かい圧力制御が可能です。
- ユーザーによる分解能と設定値の許容範囲の設定により、ユーザーは被校正器の仕様に基づいてパフォーマンスを最適化できます。
- アイソレーションバルブおよびリリーフバルブにより、高圧レンジの Q-PRT が動作中、低圧側の Q-PRT を保護します。
使い易さ
- AutoRange 機能により、被校正器の持つ圧力レンジに対し測定と安全面の機能を最適化
- 大気開放時のゼロ調整が容易
- ユーザーによる目的圧力での "ready/ not ready" 表示の設定により、作業者に依存しない確実な繰り返し測定
- 地域重力や環境温度に依存しない
- 重錘の載せ降ろしがなく、全ての圧力単位での圧力値の設定および測定が可能
- 内蔵プライミングポンプにより、配管内の空気を排除しながらへオイルを満たし、スムーズな加圧を実現
- オプションのフット・スイッチにより、AutoTest 実行時にハンズフリーでデータ収集が可能
自動化
COMPASS® for Pressure ソフトウェアによりデータの自動収集および、校正器の資産管理
E-DWT は、この 1 台だけで試験を行い、その試験データを保存できます。試験データは RPM4-E-DWT の RS232 インターフェイス経由でダウンロード可能です。
COMPASS® for Pressure ソフトウェアまたは独自に開発したソフトウェアにより E-DWT を自動化する際にも、RPM4-E-DWT の RS232 が使用できます。
COMPASS® for Pressure ソフトウェアは圧力校正ラボ用の汎用圧力校正ソフトウェアで、1 台または複数の機器を使用した幅広い試験・校正が可能です。ユーザーは、自分で校正レポートを作成して、データを Fluke MET/CAL® Plus Calibration Management Software にエクスポートすることができます。
必要なサポートを必要なときにフルークの修理・校正サービスは、適正な価格でニーズに素早く応え、フルークのトレードマークである比類のない品質の維持を提供します。
フルークの標準室は、ISO Guide 17025 に準拠したA2LA(米国試験所認定協会)の認定校正ラボです。
フルーク・キャリブレーション は世界中にある校正および修理サービスセンターとのつながりがあり、ユーザーの校正器を最高の状態に保ちます。
フルーク・キャリブレーションは以下の多くの顧客向けトレーニング・クラスを提供しています。圧力校正の原理と実践、高度な圧力計測、molbloc/molbox システムの気体流量校正、COMPASS® for Pressure 校正ソフトウェアのセットアップと操作、その他にも電気、温度、RF の校正をテーマとしたトレーニングがあります。
フルークは、常に顧客満足のためのサポートを提供すると共に、ソフトウェアのユーザー・ミーティングおよびカンファレンスへの招待、定期的な電子メールによるインフォメーション、および Fluke Calibration ニュースレターを提供します。
- COMPASS® for Pressure 校正ソフトウェアにより、RS232 インターフェイスを用い、リアル・タイムの自動データ収集と、レポート生成のカスタマイズ可能な校正レポートの作成
無償アップグレード
フラッシュ・メモリにより簡単にファームウェアを無償でアップグレード
- 充電式バッテリ・パックのオプションで 8 時間のフィールド校正
- 圧力の設定、調整、測定に必要な全ての機能を小型でポータブルなパッケージに収納
- ハンドルとホイールが付いた、オプションのキャリングケースにより、現場で使用するための運搬が容易
- 実績のある堅牢な防水設計で、アクセサリの収納スペース付き
製品概要: 電子式重錘形圧力計 E-DWT-H
従来の重錘形圧力計に代わる新しい提案
E-DWT-H breaks は、デッドウェイト・テスター校正の分野を開拓し、油圧校正プロセスを改良しています。E-DWT-H は、ピストン・シリンダーと重錘で構成される、機械式の重錘形圧力計の後継器となるデジタル圧力校正器です。重錘形圧力計校正と異なり軽量で使いやすく、標準室や計器試験室だけでなく、現場での校正や試験に幅広く利用できます。この液体圧校正のトータルシステムは、連続的かつリアルタイムなデジタル圧力測定ができます。使い易さと高精度を両立しており、オペレーターの操作で高品質な圧力発生を簡単に行えます。E-DWT-H の 1 年間の測定の不確かさは、最大 200MPa のレンジまで、読み値の±0.02 % です。この不確かさが、レンジのフル・スケールから 1 % までの範囲で適用できるシステム構成も提供できます。内蔵の圧力発生器および圧力調整機構により、作業者は被校正器への圧力媒体の充填、全レンジでの圧力の発生と微調整を簡単に行えます。
幅広い校正レンジに対応
E-DWT-H には操作性が高く、以下のような多くの圧力計測機器の校正と試験に柔軟に対応します。
- アナログ・ゲージ
- 圧力トランスデューサー
- 圧力キャリブレーター
- 圧力センサー
- 圧力トランスミッター
AutoTest™ 機能により、E-DWT のオペレーターは試験ポイントの素早い設定と、全てのレンジに依存する設定値の調整を、1 つの機能から行えます。
RPM4-E-DWT の分解能および安定性試験は、被試験器のレンジに従って設定されます。レンジの上限値も設定され、それに基づくアラームと過大圧の保護が行われます。AutoTests では、オペレーターは順次表示される試験ポイントに従って作業ができます。試験データは RPM4-E-DWT に保存され、データの表示やダウンロードが可能です。たいていの試験設定は短い時間で簡単に行えますが、複雑な試験の場合は、その内容を保存して再使用することもできます。
重錘形圧力計校正の性能とデジタル圧力計の使い易さ
E-DWT-H は、従来の重錘形圧力計が持つ正確で小さな測定の不確かさと安定度を持ちながら、ピストン・シリンダー、重錘、手動ポンプ、接続配管等による煩雑な操作がありません。
汎用性が高く、多くの校正環境で幅広い作業内容に対応
E-DWT-H は、測定および校正を行う標準室、そして生産の現場のいずれにも適応します。セバケート、ミネラルオイル、Skydrol® などの液体で動作します。オプションのバッテリ/チャージャー・パックにより、電源ラインの接続がなくとも最大 8 時間動作します。
- 分銅の載せ降ろしと、定期校正のための分銅の輸送が不要
- 地域重力と環境温度の補正が不要
- レンジ変更のためのピストン・シリンダーの交換といった作業がなく、Q-RPT のレンジ切り替えは瞬時で完了
- 水平度や振動の影響を受けにくい
- 微小分銅による最小圧力発生値の制限が無く、任意の圧力値の設定および読み取りが可能
- 通常の重錘形圧力計では、重錘に示された圧力単位だけ制限されるのに対し、全ての圧力単位で測定可能
- アナログ・ゲージの校正などで、被校正器の公称値に合わせた圧力設定と測定が必要とされる用途に最適
- AutoTest 校正ルーチン設定およびデータ取得
- PC と通信インターフェイスによる自動データ取得が可能
- 2 年の校正周期では、± 0.025 % rdg の測定の不確かさを保証
- クロスフロートの必要はなく、再校正が容易。COMPASS® for Pressure ソフトウェアを使用して E-DWT-H の自動校正が可能
仕様: 電子式重錘形圧力計 E-DWT-H
一般 | |||||||||||||
電源要件 |
| ||||||||||||
温度範囲 |
| ||||||||||||
相対湿度 |
| ||||||||||||
重量 |
| ||||||||||||
外形寸法 |
| ||||||||||||
圧力レンジ RPM4-E-DWT に同梱されている Q-RPT によって変化 |
| ||||||||||||
作動媒体 |
| ||||||||||||
容器容量 |
| ||||||||||||
可変容量の容量変化 |
| ||||||||||||
充填ポンプと始動ポンプの容量変化 |
| ||||||||||||
TEST 圧力接続 |
| ||||||||||||
圧力上限値 |
| ||||||||||||
通信ポート: |
|
圧力測定値 | |||||
ウォームアップ時間 |
| ||||
通常の作動温度範囲 |
| ||||
分解能 |
| ||||
精度 1 |
| ||||
安定性予想値 2 |
| ||||
測定不確かさ 3 |
|
1. 線形性、ヒステリシス、再現性を組み合わせてあります。精度では、安定性や校正基準不確かさは考慮されていません。
2. Q-RPT 測定安定性予想値の制限 (k=2) は、AutoZero 機能の定期使用と、再ゼロ合わせ間の短期間安定性を前提にしています。
3. 精度、再ゼロ合わせに伴う安定性の予測値、10 °C ~ 40 °C の温度による影響、校正不確かさ (読み取り値の ± 0.005 % の校正基準不確かさ、および k=2 を前提) を含む印加圧力の真の値から見た Q-RPT の表示値の最大偏差は、ISO の『Guide to the Expression of Uncertainty in Measurement』に基づいて組み合わせて、拡張 (k=2) されています。
モデル: 電子式重錘形圧力計 E-DWT-H
E-DWT 油圧式電子重錘形圧力計
E-DWT 油圧式電子重錘形圧力計
構成の詳細については、パンフレットをダウンロードしてください。
ここで各変数は以下のとおりです:
E-DWT-H: 油圧式電子重錘形圧力計 (E-DWT)
HV: 高容積可変容積 (必要な場合、最大圧力 100 MPa)。高容積可変容積が不要な場合は指定しないでください。
AhhhM: 高 Q-RPT の場合
AlllM: 低 Q-RPT の場合。低 Q-RPT が不要な場合は指定しないでください。
E-DWT-H の構成方法:
- 必要な最大圧力を選択し、E‑DWT-H Q-RPT グラフから高 Q-RPT を選択します。
- 高 Q-RPT のスパンの 10 % 未満で読み取り値の ± 0.02 % よりも良好な不確かさが必要な場合は、E‑DWT-H Q-RPT グラフから低 Q-RPT を追加します。低 Q-RPT は A40M よりも高くてはなりません。
- 必要に応じて、標準容積可変容積ではなく高容積可変容積を指定します (最大圧力 100 MPa)。
- ユニットの標準的な調製では、セバシン酸オイル校正液が充填されています。他の液体との互換性については、仕様を参照してください。他の調製が必要な場合は、「乾燥出荷、標準調製」、「乾燥出荷、Skydrol 準備済み」、または 「乾燥出荷、鉱物油準備済み」 を指定する必要があります。乾燥出荷されるユニットおよびフィールドでの再充填には充填キット・アクセサリーの使用をお勧めします。